【事例紹介】コンタクトレンズユーザーさんの検査方法。OAKLEY FLAK JACKETでクリアレンズのサングラス!
こんにちは、人にやさしく、メガネにもやさしい、福井県福井市のメガネ店、SAKAIです。
本日ご紹介するのは、スポーツサングラスを作りにご来店頂いた、
10代のコンタクトレンズユーザーのお客さまです。
「コンタクトレンズのユーザー」さんの検査には、実はちょっと注意が必要です。
コンタクトレンズユーザのお客さまのほとんどは、
「裸眼だとフレーム選びが出来ない」という理由もあり、
コンタクトレンズを装着してお店へ行き、そのままメガネ選びをし、
すぐに検査をした経験があると思います。
当店では、コンタクトレンズを装着してご来店された方の場合、当日の検査は承っておりません。
その理由ですが・・・
コンタクトレンズを外した時点から、眼の角膜の形状変化が起こり、
正しい度数の測定が出来ないからです。
角膜形状の変化は、10分の5ミリほどの変化で、2段階前後度数が変化します。
そのため、角膜形状の変化の知識を有するメガネ店ならば、
「コンタクトレンズを外して10分~30分程度おいて、検査します」
なんて、まずあり得ません。
乱視矯正なしのコンタクトレンズを装用されている方は特に、
乱視の分を、自分の調節力を使って視力を合わせているため、
前日から外して来てもらっても、調節が不安定で検査が出来ないなんてことも、しばしばあります。
そのため当店では、ハードコンタクトレンズで1週間前から、
ソフトコンタクトレンズで3日ほど前から外して頂いて、
眼鏡、もしくは裸眼でご来店頂いた上で、検査を行っております。
このことを念頭に置いて、今回の事例をご覧ください。
10代・男性(学生:春から自衛隊へ就職が決定)
坂井さん、こんにちは。初めまして。
春からの就職に向けて、メガネをメインにしようと思い、
動いてもズレないような、クリアレンズのサングラスを作りたいと思って来店しました。
ちなみに処方箋もあります。
Tさん、こんにちは!こちらこそ宜しくお願いします。
メールでも角膜形状の変化をお伝えさせて頂きましたが、
コンタクトレンズでご来店頂いているため、検査は申し訳ありませんが、
また後日となります。
処方箋も拝見させて頂きましたが、こちらは、どのように検査をされましたか?
処方箋は、コンタクトレンズを外してすぐ検査を行いました。
何か問題があったでしょうか?
コンタクトレンズと角膜形状の変化について、しっかりとご説明をさせて頂きました。
この日は、フレームとレンズを決めて頂き、1週間後に、
処方箋と照らし合わせて、再検査をさせて頂くことになりました。
今度からのお仕事は、人の命も預かるお仕事です。
実戦になったときに「見えない」ということは、敵も見えなくて、
その分死ぬリスクが上がります。
そのような恐ろしいことにならないためにも、ベストなメガネをお作りさせて頂きます。
また来週、お待ちしておりますね。
激しい動きでもズレにくい!OAKLEY FLAK JAKCETにて!

レンズ:ICRX クリアレンズ
春から自衛隊ということと、
OAKLEYのスポーツサングラスではオーバー度数となったため、
オールブラックのFLAK JAKCETにて、オーバー度数の救世主、
ICJAPANのクリアレンズにてお作りをさせて頂きました。
ブラックなので、万が一実戦となった時も、敵からも視認されにくくなります!
瞳孔距離とレンズ径の関係で、端の方に度数がない部分が出来ましたが、
これはもう強度数の方にはつきものなので、仕方がない部分ですね・・・(;^_^A
それでは眼の状態を分析していきます。
使用眼鏡(3~4年ほど前に製作)
R)S-5.25 ×0.2
L)S-5.00 ×0.3
PD=64.5
眼位:(遠方)正位 / (近方)右上斜位(上下の動き)
NPC:6㎝以内(20㎝から、ペン先を追うことがしんどい)
追従:No(特に右眼がNG、サークルでは顔が動く)
このメガネは、お客さまが中学時代に作られたメガネのため、
度数が合わなくなっていて当然ではあるのですが、乱視が矯正されていないのか、
そもそも、乱視そのものがないのか。かなり問題が多そうなメガネです。
使用眼鏡(処方箋)
R)S-6.50
L)S-6.25
PD=66.0
この処方箋は、コンタクトレンズを外した直後に検査していて、この時点で既にアウトなのですが
なおかつ、乱視の未矯正の疑いがかなり濃厚のため、
わたしの測定度数と、見え方を比較して、どちらにするか決めて頂くことにしました。
測定度数
R)S-6.75 C-0.50 AX125°×1.5半分
L)S-6.50 C-0.25 AX45° ×1.2
眼位:(遠方)正位=ESO / (近方)外斜位
NPC:6㎝以内(分離点なし)
追従:YES(眼を動かすことが軽くなった)
処方箋と比較して、乱視がしっかりと見つかりました。
あと、中学時代のメガネと比較して、近視の進行が顕著過ぎです。
きちんとした屈折矯正をしてあげれば、近視の進行も最低限で済みます。
特に大きく変わったのが、輻輳近点距離(NPC)と追従。
本人も自覚を感じるほどに、スムーズに眼球運動が出来るようになりました!やったー。
こちらで勝手に処方箋の度数を変更することは出来ないため、
見え方を比較して頂き、どちらで作るのか、お客さまに選んで頂くことにしました。
処方箋の度数は、見えてはいるけれど、全体的にボヤケていて、見づらいです。
坂井さんに測ってもらった度数は、きちんとくっきりはっきり見えます。
処方箋を出して貰った眼科さんには申し訳ないのですが、
見えないことで今度からは、自分の命に関わってくるので、
坂井さんの度数での製作をお願いします。
それに、坂井さんに測ってもらった度数は、
眼を動かすことが、ものすごく軽くて楽です!
実はずっと、眼を縛られているような窮屈感があって、
眼球運動がしんどいって思って、眼科で相談でしたこともあったんですが・・・
乱視を矯正することで、こんなに目の状態が劇的に変わるなんて・・・(;ω;)
それに僕、ずっと野球やっていたんですが、
距離感が掴めなくて、ボールが取れなくて・・・。
眼鏡はボケて見えないし、結局コンタクトレンズ+ESSのサングラスで落ち着いた、
という経緯があったんです。
ええ・・・そんなお辛い経験があったなんて・・・。必然的にそうなりますよね。
基本的に「球技」は立体視を求められるスポーツなので、
僅かな乱視でも矯正しないことで、距離感が掴めなくなり、
本来持っているパフォーマンスを発揮できなくなります。
立体視は「両眼視」の中でも最上級に位置するので、
正しい屈折矯正を行っていないと、発揮されないですよね。
何だかお辛い野球人生だったんですね・・・。
このあと、お客さまのお話をたくさんお伺いさせて頂いたんですが、
いかに粗悪な検査と、それから生み出される誤った屈折度数が、
パフォーマンス低下に繋がるのか・・・その人の人生を棒に振っちゃいますよね。
わたし自身も気持ちが引き締まる思いでした。
こちらはお父さんが後日、電話をくださった、とても印象的な事例となりました。

「もっと早くに坂井さんのお店に来ればよかった・・・!」
と仰って頂いたことがとても印象的だったんですが、
まだまだ10代という年齢、余裕でリカバリーが出来ますから、
むしろこの年齢でご来店頂けて、とても良かったです!
4月からの勤務も、安全と身体に気を付けて頑張って下さいね!
わたしは「両眼視」の観点から、全力でサポートさせて頂きます(^^)
また見え方でお困りの際は、ご相談いただけたら嬉しいです!
この度は、何度もご足労頂きまして、本当にありがとうございました!
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