見えてるから大丈夫!と思ったら、身体に負担の大きい遠視が見つかった!~事例紹介~
こんにちは、人にやさしく、メガネにもやさしい、福井県福井市のメガネ店、SAKAIです。
本日ご紹介させて頂くのは、眼の検査で遠視が見つかったお客さまです。
このあいだから、遠視のお客さまの眼を検査することがとても増えています…💦
今回ご来店頂いたお客さまは、近くが見えづらくなってきた、とご来店頂いたことがきかっけで、
遠視が見つかった事例です。
60代(女性・看護士)
坂井さん、こんにちは!
仕事は看護士をしていて、普段から、お薬のラベルなどを見ることがあるんですが、
「6」と「8」の区別が付きづらかったり、
見えにくいことで、仕事に支障が出てきました(T o T)
近くが見えるメガネを作りたいと思っています。
本日はどうぞ宜しくお願いします。
大人上品で表情も明るく!
お選びいただいたフレームは、智元のミル打ちが美しい、
ローズゴールドのフォーナインズのフレームです。
オンオフ問わず使いやすいシンプルなデザインで、
なおかつローズゴールドが、横顔にパッとした華やかさを添えてくれます。
お友達やご家族からもメガネ姿が好評だったようです(^^♪うれしいなぁー!
レンズは、リニューアルして、更に中間近くが広くなり、
使いやすくなったHOYA雅Nです!
デスクワークやお料理など、中間帯を広く使いたい方にお勧めのレンズです。
また今回のお客さまは、旅行が趣味で、お写真を撮られたときにも、
低反射で、眼の周りが明るく写るMEIRYOコートでお作りさせて頂きました。
それでは眼の状態を分析していきます。
そういえば、昔は近視のメガネを掛けていたんですが、
かけても見え方が変わらないから、
直ぐに使わなくなっちゃって、ずっと裸眼で過ごしています。
使用眼鏡
R)S-0.75 ×1.2
L)S-0.50 ×0.9ぼんやり
PD=62.0
眼位:
(遠方)右上斜位の動き
(近方)右上斜位の動き / 外斜位の動き
カバーアンカバーテスト:
(遠方、近方)単眼固視で、眼振が出る
NPC:眼が寄っていかずに分離
追従:NO(特に引きのテストで鈍い)
視力的には問題ありませんが、乱視の未補正の疑いが強く、
「かけても見え方が変わらないから、直ぐに使わなくなっちゃって」というこの言葉から、
遠視の未補正が疑われます。
また「片眼だけで見なさい」という指令を脳が出しても、
上手く中心窩でものを見ることが出来ず、
細かく眼が震えだす「眼振」が出てしまっております…💦
測定度数(1回目のメガネ合わせ)
R)S+0.25 C-0.50 AX135°ADD+2.00 ×1.2
L)S+0.75 C-1.25 AX45° ADD+2.00 ×1.2
眼位:
(遠方・近方)外斜位の動き
→上下の動きは消失
カバーアンカバーテスト:
(遠方、近方)単眼固視で、眼振が出ていたが、出なくなった
NPC:スムーズに寄るように変化
追従:スムーズ
現用メガネと比較して見つかった、改善が必要なポイント!
・弱遠視が見つかった
・左右とも乱視が見つかった
・第二のお年頃、老眼が見つかった
年齢的にも昔は弱い近視だったのかなぁ?と思うKさん。
遠視っぽい感じだったので、遠視の絞り出しを行うと、
弱遠視と、特に左眼で大きめな乱視が出てきました。
しかも右眼で、まだ遠視が潜伏していそうな雰囲気を感じます。
わぁー!近くがすごく見やすくなりました!
でも、遠くの見え方はあんまり変わりません(;ω;)
それから、何となく空間が斜めになっていて、少ししんどさを感じます…💦
見え方は変わらないかもしれませんが、
それはまだ調節力が残っていて、自分で網膜上にピントを合わせることが出来るからです。
ただし、これが遠視の人がメガネを掛けないといけない最大の理由です。
「自分で網膜上にピントを合わせる」という、余計なことを普段からやっているのが、
「遠視」と言われる眼の状態で、
例えるなら、人が持たなくても良い錘を毎日持っているのと同じだと考えてください。
遠視は、ピントを合わせるための「調節」という機能に大きなダメージを与え、
肩凝りや眩暈、頭痛などの不定愁訴の原因にもなりますから、
きちんと矯正しないといけません。常用して頂かないと、大きなトラブルに繋がります。
それから、潜伏遠視が残っている可能性もあるので、
メガネを掛けて頂きやすいように度数調整してお渡しをさせて頂きますね✨
なるほど…!見えてるからメガネを掛けなくても良い、ではなくて、
「見えていても、余計な力を使って物を見ている=遠視」ということで、
その余計な力を使わなくても良いように、
メガネにその役割を担ってもらう、ということなんですね👓
遠くは見えているのに、メガネを掛けないといけないのはなぜか?
遠くが見えているのにメガネを掛けないといけない理由や、
「遠視」という眼の仕組みなど、詳しいことは上の遠視の記事をご参照下さい。
人間の眼は「両眼」で物を見て、初めて、立体感や、距離感が分かるようになりますが、
「見えているからメガネを掛けない」というのは、
味覚で例えると、甘さ・辛さ・塩辛さ、色々な味が分かる状態が「両眼視」だとすると、
「甘さしか感じない」ということに近い感じに思います。
見えているけれど、疲れる・立体感・距離感がない、ということと同じです。
そして、お客さまを拝見していると、
近視の未補正よりも、遠視の未補正の方が、
不定愁訴に悩まされて、整体などに通われている方、
とても多いなぁ、という印象を受けます。
測定度数(2回目のメガネ合わせ)
坂井さん、こんにちは!今日もお世話になります。
今まで裸眼で過ごしていたのと、見えているからメガネを掛けなくて良いや、
という意識が働いて、なかなか「常用する」という習慣がつかなくて、
ちょっと大変だったのと、説明にあったように、
乱視の矯正をすることで、距離感が変わって、
自分の背が何となく小さくなったように感じました。
でもこれが「本来の正しい世界」ということだから、
自分は今まで「ズレた世界」で生活していたんだな、と感じました。
悩みだった中間近くの見づらさはすっかり解消されて、
仕事がとても快適になりました~(^^)
R)S+0.50 C-0.50 AX135°ADD+2.00 ×1.2
L)S+0.50 C-1.00 AX50° ADD+2.00 ×1.2
メガネを常用して頂いたことで、ここが変化しました!
・右眼で遠視がさらにもう一段階出て来て、それを拾うことが出来た。
他のところの度数も少し変化していますが、
人工水晶体ではない以上、これに関しては誤差に近い数値です。
それからKさんですが、潜伏してきた遠視が出て来たことで、
眼がまた「右上斜位」の動きをしていて、
度数を修正してあげることで、本来の外斜位の動きに眼が戻りました。
Kさんは合わない度数をかけていると、上下斜位が出て目が疲れやすい、ということが言えます。
ちなみに前回、適正度数がかけられなくて、度数を調整してお渡ししたので、
今回から適正度数に戻した度数を掛けて頂きます(^^)
前回掛けられなかった度数を仮枠で掛けていただくと…?
あれ?前は、斜めになってしんどさを感じたのに、今回は大丈夫!
全然斜めに見えないし、身体も全然しんどくない!なんで???
それは、Kさんが頑張りながらもメガネを常用して下さったので、
前回、度数調整した分の受け入れ態勢が、
Kさん側でも整ったんですよ(^^)
だから「全然斜めに見えない。身体もしんどくない。」に変化したんですよ✨
ご来店ありがとうございました!
今回のお客さまは、珍しく?視機能が大きく崩れていなかったこともあり、
度数変化も最小限で済みましたが、
やはり近視と違って、掛ければ見えるようになる、というメガネではない分、
遠視の人は「なぜメガネを掛けないといけないのか?」ということを、
しっかりと仕組みからご説明して理解してもらわないと、
上手くいかないことが多い、ということがわたしの今までの印象です。
今回のKさんも、なかなか常用が最初の内は難しかったようですが、
頑張って掛けて下さったことで、潜伏遠視を引き出すことが出来ました。
「見え方」は、お客さまとの信頼関係とコミュニケーションを基に、
二人三脚で作り上げていくものです(^^)
この度は本当に数多い眼鏡店の中から、
当店をお選びいただいてありがとうございました✨
眼鏡も、ご家族やお友達からも好評で本当に嬉しかったです(^^♪
またいつでもメンテナンスにいらして下さいね!
これからも宜しくお願いします♡