【事例紹介】20代で専門店を選んだ理由|度数だけでは解決しなかった眼精疲労

【事例紹介】20代で専門店を選んだ理由|度数だけでは解決しなかった眼精疲労

こんにちは。
人にやさしく、メガネにもやさしい、福井県福井市のメガネ店 SAKAI です。
本日ご紹介するのは、20代前半のお客様です。

これは、先生(キクチ眼鏡専門学校のOD)からも常々教わっていることですが、

「合わないメガネは、40歳までに直す。」

この言葉を、お客様の眼を拝見していると、本当にその通りだと実感します。
若いうちは調節力が豊富で、眼にも柔軟性があります。
そのため、身体に合わないメガネで視機能に負担がかかっていても、
適切に補正すれば回復も早く、新しい度数にも比較的スムーズに順応できます。

しかし40歳を過ぎると、眼の柔軟性は徐々に低下していきます。
新しい度数に慣れること自体が難しくなったり、
長年の不適切な補正による影響が残ってしまい、
思うように改善できないケースも少なくありません。

眼も身体の一部です。
ケガや病気と同じように、一度大きな負担を受けたものは、
何事もなかった状態まで完全に戻すことは簡単ではありません。

だからこそ、40歳までに一度、専門的な視機能検査を受け、
ご自身の眼に合ったメガネを作ることは、
将来の「眼の寿命」を延ばすためにも、とても大切なことだと考えています。

以前メガネを作らせていただいた50代のお客さまになりますが、
見え方が整ったあと、このようなお話をしてくださいました。

もっと若い頃から、自分の身体に合ったメガネを使っていれば良かったと思います。
見え方が変わると、仕事にも集中しやすくなるし、
日常生活そのものが本当に楽になりました。
学生の頃にこのメガネに出会っていたら、
勉強ももっと集中して取り組めていたかもしれません。
メガネって、ただ見えるようにする道具じゃなくて、
生活そのものを豊かにしてくれるものなんですね。
同じように悩んでいる人にも、このことをぜひ知ってほしいです。

この言葉は、今でもとても印象に残っています。

「身体に合ったメガネ」は、単に視力を合わせるだけではありません。
仕事や勉強への集中力、疲れにくさ、そして毎日の快適さまで変えてくれる可能性があります。

だから今回は、お客様のご厚意で、
この体験を事例としてご紹介させていただくことになりました。
少しでも多くの若い世代の方に、
「専門店でメガネを作る」という選択肢を知っていただけたら嬉しく思います。

21歳・男性(大学生)
坂井さん、こんにちは!初めまして!
小学校4年生の時に、急に目が悪くなったことを自覚して、メガネを作りました。
いわゆる「安売り店」と呼ばれるお店で、今まではメガネを作っていました。
小4~20歳までの間に、レンズ交換は一度ぐらいしたかもしれません。
2024年にも眼科処方箋でメガネを作りましたが、
何となくメガネが合わない感じがあり、高くても良いから、
メガネ専門店で作ろう、と思い、今回来店させていただきました。
レンズにもしっかりとお金をかけて、身体に合ったメガネを作りたいと思っています。
本日はよろしくお願いします。

明るいライトブラウンのメガネで透明感と清潔感を引き出す!

フレーム:999.9 NP-766 08
レンズ:カールツァイス スマートライフSV1.74
コート:DuraVisionPlatinum

そういえば僕、怖いって言われたことがあって…
柔らかい雰囲気だったり、話しかけやすい雰囲気のメガネだと嬉しいです!

メガネ選びの際に、こういうお話がありました。
確かに今お使いのメガネは、黒系の大きめのメガネで、
少し強い印象になる感じでした。
例えば、キリっとしたい、仕事が出来る感じに見られたい、なら、黒系でも良いのですが、
Yさんの優しくて丁寧な雰囲気が、少し伝わりづらいメガネでした。
今回、ご家族(とても美人なお姉さん♡)の方も一緒にご来店くださって、
一緒にメガネ選びをお手伝いしてくださったため、
今後の就職活動のことも考えて、
Yさんが持っている透明感のある雰囲気と柔らかさを引き出すため、
フォーナインズのライトブラウンのメガネに決定✨
レンズは、透明感があり、解像度が高くて、
見え方の良さに定評のあるカールツァイスのスマートライフで決定です!

それでは眼の状態を分析していきます。

見え方に関して、悩んでいます。
特に、夕方に室内で近くの物を見てから、
遠くの物を見ようとすると、ピントが合わない感じがします。
また、学校で長時間モニターを見ていることが多いのですが常に眼精疲労を感じます。
眼がしょぼしょぼして、涙がたまに出るんですが、
それと合わせて、眼が重い感覚があり、モニターを見ていることが辛くなってきます。

使用メガネ(2024年に眼科処方箋にて製作)

R)S-7.00 ×0.6
L)S-7.00 C-0.50 AX180° ×0.6

カバーテスト:
(遠方)左右:正位 or 内斜位
(近方)左右:小程度の外斜位の動き
NPC:6cm以内(分離なし)
追従:NO(右目で全体的に上手く動かせていない)

眼科では1.0程度に合わせてもらったということですが、
遠方視力は、運転が出来るギリギリの視力です。
ということは、この2年で近視が進行していることになります。
また、右眼も、乱視の未補正がありそう。
細かい両眼視の動きまで見ていくと、
右眼も上手く使えていないことが明らかです。

本当はもっと予備検査の段階で、難が出そうですが、
年齢も若く、調節力も豊富にあるため、
カバーテストを行っていても、
そのトラブルが表面化しづらいな、ということを感じました。

測定度数(1回目のメガネ合わせ)

R)S-7.50 C-0.25 AX165°1.25△BD ×1.0
L)S-7.50 C-0.75 AX150°1.25△BU ×1.0

カバーテスト:
(遠方・近方)正位 or 内斜位
NPC:6cm以内(分離なし)
追従:YES(改善)

ポラ十字:2.5△で融像

視機能検査の結果、メガネの度数が合わないだけでなく、
右上斜位という「斜位」が見つかりました。
また、乱視と斜位が未補正だった影響から、視機能にダメージが出ており、
疲れてくると、調節を維持できず、最高視力が下がりやすくなる傾向にありました。
普段から、調節を過剰に入れて物を見ていることが考えられます。

最初、出た度数をかけてもらったんですが、
中心窩融像することで複視が起きたため、プリズムレンズによる調整を行いました。

坂井さん…👀視力表が二つに見えます👀

そうなんですね?じゃあ、プリズム処方しますね。
これで一つに見えますか?

はい!一つに見えるようになりました!

良かった良かった!しかもちゃんと融像しましたね。
なるほど、Yさん、上下斜位あったんですね!
しかも上下斜位、2.5△もあるから、すごく大きいですよ👀
これだけ上下があれば、最初のカバーテストの段階で、
眼が斜めに動いて、気が付くレベル
なんですよ。
それが、ほとんど動かなかったということは、
20代の豊富な調節力で、上下斜位をカバーしていたということですね。
今回、意を決して専門店に来られて良かったですね、Yさん。
こういう「両眼視不良」と呼ばれる「斜位」は、
一般的な量販店ではまず測定できないし、
眼科も斜視や斜位を専門に診察でもしていない限り、
気付いてもらえないことが多いですよ。

ということで、しばらく今回出た度数のメガネをしっかりと常用していただき、
数か月後に、再度視機能が整って来た段階で、
視機能検査にいらしていただくこととなりました。

測定度数(2回目のメガネ合わせ)

坂井さん、こんにちは!本日もよろしくお願いします!
メガネの見え方は、2週間程度で見え方に慣れました。
近視と乱視を適切に補正してもらっただけでなく、
右上斜位をプリズム眼鏡で補正してもらったことで、
遠くも見やすくなったし、何よりも、眼精疲労がすごく改善
しました。
坂井さんに教えていただいた通り、度数を見なおすだけでなく、
自宅のパソコン環境の距離や角度を見直したことも関係しているように思います。

▶ 前回の当店での測定度数
R)S-7.50 C-0.25 AX165°1.25△BD ×1.0
L)S-7.50 C-0.75 AX150°1.25△BU ×1.0

1回目に測定した度数で行った予備検査
カバーテスト:
(遠方)正位 or 内
(近方)右眼:正位or内斜位 左眼:小程度の外斜位の動き
NPC:6cm以内(分離有)
追従:スムーズ

この段階では、見え方・眼の動き共に、大きな変化は感じられません。

▶ 数カ月メガネを常用したあとの測定度数
R)S-7.50 C-0.25 AX165°1△BD ×1.5→1.2
L)S-7.50 C-0.75 AX160°1△BU ×1.2ぼんやり

2回目に測定した度数で行った予備検査
カバーテスト:
(遠方)正位 or 内
(近方)右眼:正位or内斜位 左眼:小程度の外斜位の動き
NPC:6cm以内(分離有)
追従:よりスムーズ

ポラ十字:1.5△よりスタートしたが揺れる。2△で安定、融像。

最終的に来店時の現用メガネと比較して見つかった、改善が必要なポイント!
・左右…2段階の近視の未補正
・右目…1段階の乱視の未補正
・左眼…1段階の乱視の未補正、20度の軸ズレ
・両眼…右上斜位の両眼視不良

今回、Yさんはまだお若く、眼の柔軟性が十分に残っていたため、
調節トレーニングを行ってから本検査へ進みました。

その結果、1回目の測定と2回目の測定では、
調節機能が整ってきたことで眼の使い方に変化が現れ、
度数やプリズム量にも細かな修正が必要となりました。
最終的には、その変化を反映した度数でメガネを製作しています。

原因は、これまで乱視が十分に補正されておらず
さらに上下斜位による両眼視不良(斜位)が見過ごされていたことで、
眼が常に無理をしてピントを合わせ続ける「調節過剰」の状態になっていたためです。

検査当初は、両眼で楽に見るために 2.5△ のプリズム補正が必要でしたが、
調節機能が安定してくるにつれて眼への負担が軽減され、
最終的には 2.0△ の補正でも両眼視を維持できるまで改善しました。
また、1.0止まりだった視力が、1.5と1.2まで向上しました。

これは、眼が本来の働きを少しずつ取り戻してきたことを示す、とても良い変化でした。

これからに期待!
ただし、乱視が未補正だった方の右眼で、若干調節の不安定さが残り、
疲れてくると、ピントが遠方に維持できず、
視力が下がる傾向にありました。
#19の調節力の検査でも、調節力の低下が見られました。
一度調節にダメージが出てしまった場合、回復は年単位でかかってくるため、
今回作らせていただいたメガネをしっかりと常用して、
身体を整えて行ってほしいな、と思います。

最後にひとこと

今回は、お世話になりありがとうございました!
一念発起して、メガネ専門店に飛び込みましたが、
メガネの度数が合わなかっただけでなく、
上下斜位という斜位も見つかった
し、
何よりも、あれだけ感じていた「眼精疲労」が、
気が付いたら感じなくなっていた
し、21歳という年齢で、
上下斜位という眼の特性を発見できたこと、
また早めに合わないメガネを修正することができて、
本当に良かったと思っています。

こちらこそ、量販店よりも金額は遥かに高かったと思いますが、
意を決して来店して下さって、本当にありがとうございました。
特に上下斜位は、ものすごく調節に負担がかかるし、
今は「若さ」という「調節力」でカバーできていたとしても、
あと数年もすると、調節力は低下してくるので、
こういうズレたメガネは、ボディブローのように効いてきます。
それに、今見つかったからこそ、眼の健康寿命を延ばすことが出来ました。
今回わたしもYさんを担当させていただいて、
若い人にももっと、専門店でメガネを作ることの大切さを、
知ってもらえたら、と改めて感じました。

またメンテナンスで、いつでもご来店くださいね!
今後ともよろしくお願いいたします✨

Yさんですが、フィッティングで何度か通って下さったんですが、

「絶対に自分でフィッティング直さないでくださいね!」

とお伝えしたことに関しても、きちんとこちらにお任せして下さったことで、
メールでの問い合わせや相談も、とても丁寧で、
安心して、一緒にお仕事することができました。

まだ年齢もお若いので、次のレンズ交換の時には、
きっと視機能が整って、もっと調節も安定していると思います。
また何かあれば、お気軽にご相談くださいね(^^)
これからもどうぞよろしくお願いします!

まとめ

メガネが合わない」「眼精疲労が続く」「パソコンで目が疲れる」「モニター作業で目が痛い
といった症状は、単なる度数の問題だけではなく、
乱視斜位(右上斜位など)による両眼視不良が関係していることがあります。

今回のお客様も、視機能検査によって原因を詳しく調べた結果、
度数だけでなく両眼視の問題が見つかり、適切なプリズム眼鏡による補正で、
見え方だけでなく眼精疲労も大きく改善しました。

若いうちに身体に合ったメガネへ見直すことは、毎日の快適さだけでなく、
将来の眼の健康にもつながります。

「メガネを作っても何となく合わない」「疲れやすい」「深視力に自信がない」と感じている方は、
一度両眼視検査を含めた専門的な視機能検査を受けてみることをおすすめします。

福井でメガネ専門店をお探しの方は、お気軽にご来店ください。