【事例紹介】深視力試験が通らない理由は「乱視」が矯正されていないメガネでした。

【事例紹介】深視力試験が通らない理由は「乱視」が矯正されていないメガネでした。

こんにちは。
人にやさしく、メガネにもやさしい、福井県福井市のメガネ店 SAKAI です。
本日は「深視力」と「メガネの関係」についての事例をご紹介させていただきます。
今回のお客様は、お仕事柄、深視力試験をよく受けておりましたが、
それに苦戦することがあり、悩まれてご来店されました。
「深視力」は「立体視」の最上級ですが、
これは「屈折矯正」がきちんとなされていることが前提となります。
本日は「屈折矯正」と「立体視」の関係も交えながらお伝えしていきたいと思っています。

40代・男性(運転職)
坂井さん、初めまして。
実は免許更新等で実施する深視力検査があまり上手くいかず、
また、視力が悪いという事もあり悩んでおります。
全く合格しないというわけではなく、その時々によって違うという感じです。
もちろん、メガネを変えたから、すぐに通過するという訳ではないことを承知しています。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。

深視力検査はメガネを変えただけですぐに通る?

誤解がないように、こちらでも触れておきますが、
深視力テストは、
メガネを新しくしただけで突然通過できるようになるものではなく練習が必要な検査です。
そのため、

  1. まずは基本度数を整える
    ※両眼視は直ぐには育たないため、1年程度の時間を見て来店すること。

  2. メガネの度数に慣れる

  3. 教習所などで深視力の練習を行っていただく、という段階を踏む形となります。
    ※当店に深視力計のご用意はございません。

また、深視力計には、色々な種類があるため、
各地域の教習所など、お使いの地域の深視力計と、
同じタイプの物で練習を行えるとより効率的です。

フレーム:999.9 NPM-151 1063
レンズ:スマートライフデジタル

お選びいただいたメガネは、999.9のNPM-151です✨
フロント上部のカッティングが個性的なメガネです。
実はUさんですが、めちゃくちゃお洒落なんですよ👀
毎回来られるたびに「えっ、それ可愛いですね!」「それ素敵ですね」と、お世辞抜きで言ってしまうぐらい、
スーツの形も、素材選びも洗練された素敵なお客様です。
そんなお洒落なUさんには、他の人ではかけこなせないようなメガネをかけて頂きたくて、
NPM-151を選んでいただきました。
レンズは、圧倒的にクリアな見え方で見やすい、
カールツァイスのスマートライフです!

それでは眼の状態を分析していきます。

普段はコンタクトレンズを使用していて、遠くの見え方の違和感は感じていません。
ただ、年々眼が悪くなっていく自覚があります
先日久々にメガネを使ったら、コンタクトレンズと比較して、
前の車のナンバープレートがとても見づらく感じました。

使用メガネ(10年ほど前にチェーン店にて製作)
※普段はコンタクトレンズを使用

R)S-6.25 ×0.7ぼんやり
L)S-6.25 ×0.9ぼんやり

カバーテスト:
(遠方)右:正位 or 内斜位 / 左:正位→外斜位の動き
(近方)正位→外斜位の動き
NPC:6㎝以内(分離有)
追従:NO(右目でスムーズではない)

この時点で明らかですが、明らかに矯正視力も足りていないし、
乱視の未補正が原因で、立体視が出来ておらず、
深視力が通過しづらいことが一目瞭然です。

測定度数(1回目のメガネ合わせ)

R)S-7.50 C-0.75 AX175°×1.2ぼんやり
L)S-7.00 C-0.25 AX10°  ×1.0ぼんやり

カバーテスト:
(遠方)右:外斜位→正位 or 内斜位 / 左:外斜位→正位 or 内斜位
(近方)正位 or 内斜位
NPC:6㎝以内(分離有)
追従:スムーズ

調節がとても不安定になってしまっていて、眼位が安定しません。

Uさん、これやっぱり、乱視の未補正が原因で、
立体視が整っておらず、深視力試験に通過できなかったパターン
ですね。
乱視は「距離感」「奥行き」「解像度」を司っています。
本来矯正するべきものなのに、乱視が矯正されていないことで、
平面的なものの見え方になり「立体感」が崩れている状態となります。
結果、奥行きが必要な「深視力」で平面的な見え方となり、
どう考えても通過するはずはありません。
もちろん、メガネを変えたからと言って、すぐに通るようになるわけではありません。
練習が必要ですが、暗闇で的が分からず、ただ闇雲にボールを投げていた環境から、
明るくなり、的が見えた状態でボールを投げていた環境に変化する、と思ってください。
必ず当たる訳ではありませんが、ヒット率は格段に上がります。

測定度数(2回目のメガネ合わせ)

坂井さん、こんにちは!先日はありがとうございました!
もちろん、坂井さんが仰っていたように、やはりメガネの度数、
変わった距離感などへの慣れや練習は必要でしたが、
前ほど、深視力試験が難しくなくなって、ヒット率が上がった感覚があります。
見え方としては、薄暗いところや眼が疲れている時に、
近くが見づらいな、と思う時があります。
今日もよろしくお願いします。

おお!本当ですか!それは良かった良かった!
実際、視覚がきちんと定着するまでには1年程度時間がかかるので、
3カ月でそこまでヒット率を実感するのはすごいことですね✨
今日は、調節力の検査も合わせて行う予定ですので、
近くが見づらいの原因も合わせて出ると思います。
こちらこそよろしくお願いします!

R)S-7.00 C-0.75 AX10°ADD+0.50   ×1.0
L)S-7.00 C-0.25 AX170°ADD+0.50 ×1.2

1回目に測定した度数で行った予備検査
カバーテスト:(遠方・近方)正位 or 内斜位

2回目に測定した度数で行った予備検査
カバーテスト:(遠方・近方)正位 or 内斜位

最終的に現用メガネと比較して見つかった、改善が必要なポイント!
・左右とも3段階の近視未矯正
・右目…3段階の乱視未補正、左眼…1段階の乱視未補正

これからに期待!
Uさんですが、乱視の未補正が原因で、調節機能が低下してしまい、
遠くを見るときに、遠方に調節を維持できない、
近くを見るときに、調節を緩められず、近くがボケる、という現象が起きており、
近くが見づらい、という症状に繋がっておりました。
そのため、遠方での視力値も少しばらつく傾向に…(´・ω・`)
そのため今回は、両眼視機能までチェックして、
調節機能の低下を緩和をするレンズに再作製することにしました。

坂井さん、今回はお世話になりありがとうございました!
深視力の件ですが、両眼視が出来ていなくても、通過するコツは幾つかあるんですね。
やはりまだ少しそれに頼ってしまう時があって、良くないなって。
でも以前に比べると、格段に通りやすくなりました。
あと、遠方の見え方に関しては、元々コンタクトレンズだったこともあり、
大きく変わった感じはしないんですが、一つ、気付いたことがあるんです。
仕事で、路肩に駐車するときがあるんですが、いつもはどうしても斜めになっていたのが、
あるとき気付いたら、真っすぐに停められるようになってたんですね。
(おお!)ってちょっと感動しました。
それで、深視力通りにくい周りの人には、
「メガネ変えると良いよ!」ってすすめておきました!

最後にひとこと

「メガネを変えると良いよ!」この一言、とっても嬉しいですね🌸
実は私が去年の秋に講師業を務めさせていただいた時に、
わたしの後に講義を担当された方が、
まさしくこの「深視力と乱視未補正の関係性」について講義をしていたんですね。
深視力は、スポーツビジョンとも大きな関わりがあるのですが、
乱視を矯正しただけで、距離感が掴めるようになったことで、
ボールの落ちる場所が分かるようになり、
そこに走れるようになった、というお電話を以前いただいたことがあり、
乱視の補正の大切さを改めて実感しましたが、
今回の深視力検査の「奥行きの知覚」という点でも、
改めて乱視補正の奥の深さを感じました。

今回の事例のように、深視力に通りにくかったり、
スポーツで、ボールの落ちる場所が分かにりくいなどがあれば、
まずはメガネの度数を見直してみると良いかもしれませんよ(^^)!

このたびは遠方からご来店、ありがとうございました!
またいつでもお気軽にメンテナンスでいらしてくださいね✨
事例紹介にもご協力いただき、本当にありがとうございました!