デスクワークが多い現代人は、専用メガネを作った方が絶対に効率が良い!~事例紹介~

デスクワークが多い現代人は、デスクワーク専用メガネを作った方が絶対に効率が良い!~事例紹介~

こんにちは、人にやさしく、メガネにもやさしい、福井県福井市のメガネ店、SAKAIです。
今回の事例は「デスクワーク専用メガネ」です。
メガネを作っていて、兼ねがね思っていることは、
デスクワークが多い人は絶対にデスクワーク専用メガネを作った方が良い!」ということ。
作業効率が圧倒的に違うようで「もっと早く作ればよかった」というお言葉をよく頂きます。
今回は、老眼鏡を作って下さったお客さまの一部のお声をお届けしつつ、
なぜデスクワーク専用メガネを作った方が良いのか?ということを、解説していきます。

シニア世代=メガネの複数所持は「当たり前」です。

若いころと違い、調節力が低下してくるシニア世代は、
1本のメガネで、すべての距離を見ることは物理的に不可能です。
そのため目的距離に合わせたメガネが必ず必要になります。
視機能が低下する、視環境が多岐に渡る多趣味な方ほど、不便を感じる視環境の部分で、
遠近両用+老眼鏡,中近,近々のように、組み合わせのメガネが必須です。

若いころのように単焦点レンズだけで、
遠くも近くも全部くっきりはっきり見たいんだぁぁぁぁ!怒

実は以前、こういって、店内で激昂された方がいて、落ち着いて頂くのに非常に難儀しました。
たまにこういう人、いるんですよね。
自分の気持ちを怒鳴り散らしたり、暴れないと伝えられない人。
お店側としては、すごく迷惑です。
こちらに怒鳴り散らして解決しようとする方は、

自分の立場・印象が更に悪くなるだけです。
またそのような冷静なお話合いが出来ない方のメガネ作りは、当店ではお受けできません。
さらに物理的に不可能なことを解決できるようなメガネ作りは、
残念ながらどの眼鏡店でも眼科でも叶いません。(魔法使いがいたら良いですね!笑)
見えない、目的距離に合わせたメガネを作る、ということを素直に受け入れて
何を見たいのか、どういう距離で見たいのか、冷静に落ち着いて「ご相談」頂けたら、
わたしもお話がしやすくなるので嬉しいです。

デスクワーク専用メガネを作って下さった方のリアルなお声

フレーム:OAKLEY CROSSLINK
レンズ:純正レンズ

OAKLEYで製作の老眼鏡。ご予算の範囲で製作できました。

1人目は、Sさんです。Sさんは、年齢と共に「両眼視」が苦手になってきて、
遠近両用で目を寄せて近くを見続けることが負担になって来ていました。
しかも遠近でのデスクワークが調節にも負担をかけるようになっていて、検査の度に、調節が不安定に。
遠近でのデスクワークが限界点を突破していることが明らかでした。
でも、デスクワークもまあまああるのでデスクワーク専用で「老眼鏡」をおすすめさせて頂きました。

40代(男性・現場や打ち合わせもある外回り、デスクワーク多め)
ご提案…40㎝の距離に合わせた老眼鏡
視環境…ノートパソコン
使用眼鏡…遠近両用メガネ・遠近両用サングラス・老眼鏡

老眼鏡を作ってくれてありがとう!
パソコン、携帯、資料も良く見えるようになりました。
遠近両用でパソコン作業が出来る!と思っていたけれど、
いまこうして老眼鏡を作ってみて感じるのは、
いかに遠近両用でパソコンを見ていた時に、目や身体が疲れていたのか、
今は良く分かります…。

2人目は、Tさんです。Tさんは主婦業のためデスクワーク自体は多くありませんが、
合わないメガネを長期間掛け続けてしまった影響で、ピントを合わせるために大切な、
「調節」と呼ばれる機能が大きく低下してしまいました。
その結果夕方になると、遠近では近くにピントが合わせづらい
遠方にピントが合うのにも少し時間がかかる、という症状が出てしまい、
調節を温存し、近くを見やすくするために、老眼鏡をご提案させて頂きました。
Tさんは、すごく細かく丁寧な感想を寄せてくださいました。

50代(女性・主婦業)
ご提案…40㎝の距離に合わせた老眼鏡
視環境…読書
使用眼鏡…遠近両用・老眼鏡

坂井さん、老眼鏡も、ぜひ視機能が低下している方や、
デスクワークが多い方に薦めてあげてください。
遠近両用はあくまでも「遠く+近くがおまけで見える程度のメガネ」ということを、
老眼鏡を作って見て、本当によく分かりました。

わたしの眼は、いま、合わないメガネを使い続けた影響から、
上手く調節が出来なくなっているんですが、
体感として、遠近両用で近くを見るときは、
眼をギューって寄せて、近くを見ているんですね。

それで、近くを見るためには、ギューって眼を寄せて「調節」を使って見ているんですが、
調節が上手く出来ないわたしの眼は、その「余力」が少なくなってしまっているんです。
疲れてきた夕方や、読書をするときに、遠近だと、
眼を近くに寄せるための調節が足りなくて、眼を寄せきれなくて、
特に近方でボケて見えづらくなっちゃう。
でも老眼鏡だと、眼をギューって頑張って寄せなくても、近くがスッと楽に見える
ので、

(うわぁ、老眼鏡ってこんなに楽なんだぁ!)

って思ったんです。
きっとみんな、遠近両用でも近くが見えちゃうもんだから、
「頑張って近くを見ている」という自覚がないんだと思う。

3人目は、Wさんです。Wさんは、デスクワークも多めですが、
外斜位という視線のズレが一般の方よりも多く
遠近両用で他の人が「少しだけ眼を寄せて近くを見続ける」ことに対して、
「大きく眼を寄せて近くを見続ける」ことになります。
近くを見るとき、人間の眼は大きな「調節」を使っています。
その結果、少しだけ眼を寄せる人に対して、
大きく眼を寄せないといけないので、そこで調節を使い切ってしまい
夕方には100あった調節が空っぽになってしまい、そこで、
夕方になると遠方にピントを合わせられず「ボケる」という症状が出てしまったため、
調節を温存するために老眼鏡をご提案させて頂きました。

40代(女性・事務職)
ご提案…40㎝の距離に合わせた老眼鏡
視環境…デスクワークが4時間を超える
使用眼鏡…遠近両用・老眼鏡

老眼鏡、すごく近くがスッキリ、くっきり、はっきり見える!
あと、何というか、言われた通り、眼を寄せなくても良いので、
遠近両用よりも、すごく楽に感じます!

その後…こちらのお客さまに関しては、眼を使い続ける時間が長いため、
もちろん遠方でのボケの症状はゼロにはなっていませんが、
老眼鏡で仕事が楽になった、とのことでした。

遠近両用は「遠く+近くがオマケで見えるレンズ」です。

では実際、遠近両用は、どういう仕組みになっていて、
どういうシーンに適しているのか?詳しくひも解いていきましょう。

遠近両用は1枚のレンズの中に、遠方・中間・近くと3つのゾーンがあるレンズ
赤部分はレンズの収差によりボケて見えないゾーン。
カメラレンズの中身
レンズの収差を打ち消すためには、これだけの凹凸レンズが必要!
1枚でこれだけの収差で収めているメガネレンズの技術は素晴らしい。

まず遠近両用は1枚のレンズの中に、
遠く・中間・近くと、3つの「見えるゾーン」が組み込まれています。
それではこの赤いゾーンは何かというとレンズの収差にあたる部分です。
この収差の部分は、この3つを組み合わせることで、生まれる、
いわゆる「ボケ」の部分となります。
そのためこの赤い部分は実際は「ボケて見えない部分」となるわけです。
こうやって図で見ると、Tさんが仰っていたように、
デスクワークで必要になって来る中間・近くの部分が、
意外と狭くて思ったよりも見えない、ということに気が付きます。

では、上のことを踏まえて、遠近両用は実際、どういう風に見えているのでしょうか?

上の図の範囲を見え方に落とし込むとこういう風に見えている。

中間近くは、見えなくはないですが、遠方に比較すると、すごく見える範囲が狭いのが分かります。
これで快適なデスクワークが出来るか?と言えば、NOです。

遠近両用のメリット・デメリット

メリット

  • 遠くはスッキリ広く見やすい。
  • ドライブ、ウォーキング、お買い物など、
    中間帯から、近くの物を見る機会が少ない方におすすめの設計

  • 立ったり、座ったりなどの移動が多く、尚且つその状態でデスクワークも求められるような、
    視環境が多岐にわたる業種の人(例:開業医)

デメリット

  • 中間近くは見える範囲が狭く、デスクワークは出来ないことはないが、おおよそ快適とは言い難い
  • 近くに眼をギューッと寄せ続けて近くを見続ける必要があるため、
    遠近両用でのデスクワークは、意外と疲れる
  • 遠近両用で長時間のデスクワークを行うことにより、
    人によっては夕方以降、遠方にピントが合わなくなりやすい。
  • 加入度(老眼の度数)が進むほど、中間・近くの見える範囲はより狭くなり、
    デスクワークはより困難さを増す。

デスクワーク専用メガネの見える範囲はどうか?

中近両用レンズ

デスクワーク専用メガネにも、色々な種類があります。
何をどれぐらい見るのか、そして「調節力」でもご提案するレンズが変わります。
基本的にレンズ設計をどれにするのか?という見極めは、
一般の人では難しいため、お客さまの視環境をお伺いしながら、
どのレンズ設計にするのか?ということを、テストレンズを用いて一緒に選定していきます。

室内を歩きたい人向け

およそ3,4メートル~近くの書類までの距離が見えるレンズ設計です。
上の図を見て頂いても、遠くはボケて、少し見づらいですが、
遠近両用よりも、中間・近くの見える範囲が広く
遠近よりはデスクワークがしやすいことが分かります。

中近両用レンズのメリット・デメリット

メリット

  • 中間・近くの見える範囲が遠近両用よりも広い。
  • 室内で掛けたい、デスクワークも多いがそれと同じぐらい、室内を歩き回る頻度が多い。
    室内でテレビを見たい、料理をしたい、
    会議で使いたい(会議室の広さによる)という人に最適のレンズ設計。

デメリット

  • 中間・近くが広く見える分、遠方の見え方は犠牲になる。
  • 室内では問題なく使えるが、車の運転では使えない。
  • 座って長時間のデスクワークをガッツリ行う人には、
    もっと中間近くが広く見たい、という不満が出やすい。

近用ワイドレンズ

パソコン周りがしっかり
広く見たい人向け

調節力があまり残っていなくて、なおかつデスクワーク量が多い人は、
この近用ワイドレンズ(=近々)レンズをよくご提案しています。
例えば、遠近両用や中近両用でデスクワークを行う場合で、
調節力があまり残っていないということは、近くを見るときに、
残り少ない調節をかなり捻りだして近用ポイントを通して近く見ることになりますが、
見える範囲も狭く、よりギューッと近くに眼を寄せ続けなければならず、
それが大きな苦痛を伴います。
外斜位量が多く、調節系のトラブルが出やすい人や、
調節力がほとんど残っていない人は、この近用ワイドレンズだと、
見える範囲も広く、眼を寄せ続ける必要もなく、楽にお仕事が出来るようになります。

近用ワイドレンズのメリット・デメリット

メリット

  • 中間~近くの見える範囲がとても広い。
  • 長時間のデスクワークに適している。

デメリット

  • パソコン周りしか見えないため席を立つときは掛け替えが必要。

近用単焦点レンズ(老眼鏡)

レンズ全体で、隅々まで広く、スッキリと近くが見える。

わたしがよくご提案するのはこの近用単焦点レンズ(=老眼鏡)です。
当店のお客さまは40代~50代前半ぐらいの、
調節力がまだ残っている層が中心なため、
使用環境や設定した目的距離にもよりますが老眼鏡で50㎝~35㎝ぐらいの距離は、
皆さんまかなえています。
上の中近・近々に比べても、お値段が圧倒的にリーズナブルで、
見える範囲も広く、スッキリ・くっきりと見えることから、
老眼鏡でのご提案が中心となっています。

また別で書こうと思いますが、以前、眼科で調節麻痺検査を受けた時に、
完全に調節がノックダウンしてしまい、近くが見えなくなってしまいました。
近くが完全に見えないので、家に帰ってきて一番最初にしたことは、
遠近両用の仮枠を作ることでした。
しかし、これがもう、本当に、中間・近くの見える範囲が狭すぎて、仕事にならない程だったんです。
これでは仕事が出来ない…と、老眼鏡を作って読書・デスクワークを行っていました。

もし今後、老眼世代に突入したら、
わたしは、遠方が広く見える遠近両用(カールツァイスのドライブセーフ、HOYA極)と、
近くがスッキリくっきりはっきり、
そして広く見える単焦点レンズか近々(カールツァイス一択)で、
デスクワークしたり本を読もう。

その時の体験から、上のように思ったわたし。
とても遠近両用でデスクワークは、わたしは出来ないな、と思いました。

近用単焦点レンズのメリット・デメリット

メリット

  • 中近・近々と比較して値段が安い。
  • 遠近両用や中近両用特有の「滲み」や「視界の狭さ」がなく、見える範囲が広く
    すっきり・くっきり・ハッキリと近くの物が見える

デメリット

  • 調節力が残っていない人が使うことで、目的距離のところしか見えない。
    例:40㎝に合わせたら40㎝しか見えない。
  • 調節力は残っていても、40㎝の距離に合わせたレンズは60㎝では使いにくさを感じるため、
    見やすい位置まで、パソコンや資料を移動させる必要が生じてくる。
    老眼鏡が使いづらい場合は、近用ワイドレンズがおすすめ。
  • 近くしか見えないため、顔を上げると遠くはボケる。

遠近両用レンズをデスクワークに用いることの最大のデメリット!それは姿勢!

遠近両用レンズとデスクワーク用メガネの姿勢の違い

遠近両用レンズでデスクワークを行うことの最大のデメリットは、
この姿勢にあると言っても過言ではありません。
これは、下方視の姿勢で写真を撮っております。
かなり下の方にあるノートパソコンだと、丁度このような姿勢になりますが、
遠近両用は、顎を常に上げ続けた状態で近くを見ていることがお分かりになるかと思います。
一方、オフィスワーク用メガネ(中近、近々、老眼鏡)では、
自然な無理のない視線で近くを見ていることが分かります。

遠近両用レンズでパソコンを見た場合

カールツァイスのサイトに分かりやすい画像があったため、お借りしました。
これが高い位置にあるノートパソコンや、デスクトップパソコンだと、
さらに顎を上げて、近くを見続けなければいけないことになります。
デスクワークが多い場合、この姿勢を1時間以上キープし続けて仕事をし続けることになるんですが、
かなり首に負担がかかり、大きな肩凝りだけでなく、頸椎を傷めることに繋がります。
百歩譲って、若いうちはこの姿勢を何時間も我慢出来ても、
年齢を重ねて筋力が衰えてくるような世代の人は、
この首を持ち上げ続ける、ということがかなり負担になり、
現にわたしの母は遠近でデスクワークをして首を痛めて、
デスクワーク専用メガネを作り足して、快適になった、という事例があります。

デスクワーク専用メガネを作ることで無理のない姿勢でデスクワークが出来る。

オフィスワーク専用レンズだと、首を不必要に持ち上げる必要もなく、
楽な姿勢と広い視界でデスクワークが出来るため、
頸椎への負担も少なく、肩凝り・首凝りなどもしづらくなります。
特にカールツァイスのオフィスレンズは、遠点を自由にカスタム設計できるので、
目的距離が明確に決まっている人には、ツァイスのオフィスワークレンズ、おすすめです。
(ただし天下のカールツァイスはお値段も高いですからね~ふふふ…笑)

40㎝よりもさらに近くを見たい!

それから、40㎝よりも近くを見たい人向け!
40㎝より近くを見たい、と言っても、もちろん条件はあります。
模型作り、はんだ付けなど、長時間の使用を目的としないこと。
わたしはハズキルーペをおすすめしています。
他にもクリップオンのレンズやバイフォーカルなど、色々ありますが、今回は割愛。
何を、どのぐらいの時間、どのような距離で見たいのか、調節力はどのぐらい残っているのか
これらを考慮して、短時間だけ、サッと近くが見えれば良いよ!
という場合は、ハズキルーペ、すごく便利です。
ハズキルーペは「めがねの上から掛ける拡大鏡」なので、大きく見えて、距離がグッと近づくので、
目と手元が近い距離で作業したい、という方にはぴったりです。
※使い方と使用倍率を間違わないことがポイント。
→ハズキルーペ使えない!という方は、たいがい使い方と倍率が間違っています。
ロービジョンの世界に近い部分があるレンズのため、専門家指導の下の購入がベストです。

まとめ

最後まで読んで頂いた方はもうお分かりになるかと思いますが、
メガネレンズは、自分が若いころに出来ていたけれど、
出来なくなったことを補ってくれるもの。
=メガネレンズは自分の眼の代わりです。
年を重ねれば重ねるほど、メガネの複数所持をしないと、
足りない部分が多くなり、快適さを、補いきれなくなります。
老眼鏡も含めたオフィスワーク専用レンズは、
とても快適にもかかわらず、まだまだ広まっていないのが現実です。
完璧完全な眼の代わりは、現代の技術では登場していませんが、
物足りないな、不便を感じるな、という部分は、
我慢せずに積極的にメガネを作り足すことで、
快適な視環境を手に入れてくださいね。