【製作事例】諦めないで!強度数でも、スポーツサングラスを作れることもあります!

【製作事例】諦めないで!強度数でも、スポーツサングラスを作れることもあります!

こんにちは、人にやさしく、メガネにもやさしい、福井県福井市のメガネ店、SAKAIです。
本日ご紹介させて頂くのは、ロードバイク用のサイクリングサングラスをお作り下さったお客さまです!
タイミング的に、LEICAが壊れてしまった時だったので、
急遽、iphoneにて撮影です…(;^_^A
今年は本当に、強度数の方のサングラスを、実にたくさん作らせて頂きました。
こちらも、強度数のお客さまの製作事例となります。

坂井さん、初めまして!
自転車用のサングラスを作りたいと思い、来店をさせて頂きました。
本日はどうぞ宜しくお願い申し上げます。

ハイカーブサングラスには製作範囲がある。

あまりご存じない方がほとんどだと思うのですが、
実はハイカーブサングラスには製作範囲があります。
例えば近視の方で、OAKLEYでサングラスを作る場合、
S(球面)C(乱視)合算で-5.00~-6.00までの方でしたら、
OAKLEYのレンズでサングラスを作ることが出来ますが、
製作範囲を超えてしまうと、OAKLEYのレンズでハイカーブサングラスを作ることは、
出来なくなってしまうため、他社メーカーのレンズを使って、
サングラスを作ったり、なるべくお客さまのご希望に添うように、
色々な工夫をして、サングラスをお仕立てさせて頂くこととなります。

HALF JACKET2.0 にIC JAPANの調光レンズ!

フレーム:OAKLEY HALF JACKET2.0 OCE
レンズ:調光Copper
ミラー:レッドミラー

使用眼鏡

R)S-5.00 C-0.50 AX178°×0.7半分
L)S-6.75 C-1.00 AX2°  ×0.7

こちらのお客さまも、使用眼鏡を拝見させて頂くと、
完全に、OAKLEYでハイカーブサングラスを作れる範囲を超えてしまっております。
また、現用メガネの視力も、0.7となっており、
さらに度数が強くなる可能性を孕んでおりました。

測定度数

R)S-5.00 C-1.00 AX165°×1.2半分
L)S-6.50 C-1.50 AX5°  ×1.2

測定させて頂くと、現用メガネよりも右眼で2段階の乱視の進行、15°の乱視のズレ、
左眼で、球面は少し落ちましたが(誤差の範囲です)、乱視は2段階進行しておりました。
恐らく元々使用眼鏡の度数は合っていたと思われます。
ただ、老眼世代に突入することで、近くをメガネを外してみるようになってしまったことで、
乱視、乱視軸が少し変化したものと推測されます。

うーん。Yさま、大変申し訳ありません。
現時点で、この度数でハイカーブサングラスを作れるかどうか、即答が出来兼ねます。
一度、製作範囲、フレームの方向性を、
レンズメーカーさんと打ち合わせいたします。
製作可能となった場合、もう一度ご来店頂いても宜しいでしょうか?
ご迷惑をお掛け致しまして、申し訳ありません。

強度数といえば、IC JAPAN!

即答することで、お客さまにご迷惑がかかってしまうといけないため、
この度数で、どのフレームだったら製作が可能なのか、
強度数の方のスポーツサングラスをいつもお願いさせて頂いている、
IC JAPANの技術者さんと打ち合わせをして、イタリアの工場に問い合わせてもらいます。

坂井さん、HALF JACKET2.0なら、4カーブで製作可能、と返答がありましたよ!
FLAK JACKETでも問題ないですね。
ただし、8カーブのところに4カーブを入れるから、
耳側が少し前に出ることをお客さまにお伝えくださいね。
色も、調光クリア以外に、もっと色々出来ますよ。

えっ!できますか!良かったー!
きっとお客さま、喜んで頂けると思います!

強度数の方のスポーツサングラスをお作りする場合、
このような手順を踏むことが往々にしてあるのですが、
強度数の方のサングラスを、スポーツカーブのフレームで作る場合、
レンズカーブが合わないことが多いため、

形状の変化をご了承いただくなど、色々な制約が出て参ります。
IC JAPANさんはきちんと作って下さるので、
見た目はほとんど気にならないことが多いんですけどね(^^)

レンズカラーを決める!

瞳孔距離の関係で、耳側に度数がない部分が出来る場合もあります。

再度ご来店頂き、スポーツサングラスが製作可能なことをお伝えさせて頂き、
レンズカラーを選ばせて頂きました!
こちらのお客さまは、本格的に自転車をされるため、
トンネル内での見え方も考慮(ブラックアウトしないレンズカラー選び大事!)、
なおかつ、OAKLEYのPrizm Roadのようなカラーをご希望されていたこともあり、
Copperの調光、レッドミラーにて作製をさせて頂きました。
このCopper、自転車乗りの方にすごく人気のカラーなんですよ~。
トンネル内でも暗くならずに見やすくて、調光だから徐々に退色していってくれるし、
尚且つ、外では紫外線で色が濃くグレーに変化してくれて、見やすい。
暗いレンズでは見づらさを感じるような方にも人気があるカラーです。

ちなみにこちらのお客さまは、瞳孔距離と、レンズ径の関係で、
耳側の方に、少し度数がない部分が出来ました。
OAKLEYのレンズでも、ときどきあります。
IC JAPANのレンズは、耳側の度数なしの部分を、
透明に磨くことで、あまり気にならないようにしてくれております。
前からの見た目を気にならないようにするには、
今回の方のように、ミラーコートをかけることでほとんど気にならなくなります!

この度数がない部分ですが、
掛けてみれば全然視界に入ってこない部分なので、気にならないですよ。
遠くも今のメガネよりもスッキリ見えて、すごく使いやすかったです!
それよりも、ハイカーブサングラスに、度数範囲があるということを初めて知りました。
強度数の方は、何かと大変なんですね。
サングラスを作って頂いて、ありがとうございました!

強度数の方は、サングラス作製において、お断りされやすい。

先日、お父さんのお友達のメガネ屋さんと、
色々お話をしていたんですが、こんなお言葉が。

強度数の方のスポーツサングラスは、
どこのメガネ屋さんも受けてくれない傾向にあるらしいよ。

え、そうなんですか!
まあでも、気持ち分からなくもないかもです。
強度数のハイカーブサングラスは、加工・フレーム選び・レンズカラー、
そのどれをとっても、制約が出てきますし、
きちんとした知識がないと作れないですよね。
それが出来ないと「お断り」に繋がっちゃうのかな。
わたしもいつも、制約のある中で、どうしたら希望のスポーツサングラスを作れるかな、
と、色々と悩みながらお客さまと相談して、作らせてもらってます。

他店のことはよく分からないのですが、色々と強度数の方は、ご苦労が尽きないようですね(;^_^A
わたしのお店の場合は、スポーツサングラスで製作が出来ない場合は、
少しでもお顔を覆ってくれる、ソリ角と言われる角度が深いメガネフレームで作るようにしたり、
お客さまと相談しながら、試行錯誤でサングラスをお作りさせて頂いております。
今回も、再度ご来店頂いたお客さまのご協力に、何よりも感謝しております(^^)

度数によって、スポーツサングラスを作れる、作れないがありますが、
スポーツサングラスをご検討されている方は、
是非ご相談くださいね!
再度足をお運び下さったYさま、本当にありがとうございました!