「定期検診」について

「定期検診」というシステムについて

当店にお越しになるお客様の大半は、合わないメガネで、
視機能にダメージを負っている方が多い印象です。
ずったずたの、ぎったぎたにやられているケースがほとんど。
その程度も、怪我で例えると、かすり傷レベル~重傷レベルまでと、様々です。
もちろん、かすり傷で終わる方は、1度の検査で、メガネを作って、終わりですが、
重傷レベルや、寝たきり一歩手前までの状態になってしまう場合、
残念ながら、メガネ合わせは一度では終わりません。
お客さまに、現在の眼の状態を説明し、
きちんと視機能を整えるところまで持って行こうと思うと、
どういうプロセスが必要になって来るのか、ということをご説明させて頂きます。
殆どのお客さまに、その内容をご納得・ご理解いただけるので、
「定期検診」としてご案内させて頂き、集中的に視機能を治していくスタイルをとっております。

後遺症が残るケースも多々ある。

ただし、定期検診で通って頂いて「視機能が整うこと」と、
「後遺症」が残ることは、また別問題です。
「怪我」に置き換えて考えるとすごく分かりやすいと思います。

  • 擦り傷、かすり傷…塗り薬を塗り、適切な治療を行うことで綺麗に完治
  • 骨折、臓器破損、脳挫傷、寝たきり…傷跡が残ったり、身体に麻痺が残り、生活に支障が出る

当店で「定期検診」で通って頂くようなレベルの人というのは、
「骨折・臓器破損・脳挫傷・寝たきり」レベルに相当します。
動けるようにはなったけれど、生活に支障がある後遺症が残るケースですね。
年齢が若かったり、身体機能が元々高い方は、回復力も早く、
このようなレベルでも、綺麗に完治して、日常生活に戻って行かれる方もおります。
ただし、こういうケースはかなり「稀」で、
年齢、今まで使ってきたメガネで、今後が決まるケースがほとんど。

「後遺症」が残った場合、どうなるの?

「後遺症」として視機能にダメージが残った場合、完治はしません。
最初よりも今の状態が楽になれば「御の字」と思うこと。

今後の人生において
「割り切ってお付き合い」していく

「眼の個性としてとらえる」しかありません。
自分の身体というのは、今までの自分がやってきたことの積み重ねです。
三食規則正しい生活を送っていて、ストレスのない生活をしている人が、
病気になりにくいのと同じように、
不摂生で、ストレスたくさんの生活を送っていれば、
当然それが、自分の身体にも跳ね返ってきて、病気になります。
合わないメガネを掛け続けて、眼にストレスを掛けて、酷使し続けてきた人には、
やはりそれなりの「結果」が付き纏います。

癌も、ステージ4で発見された場合、稀に完治する場合もあるけれど、
延命治療にしかならず、癌を根治することが出来ずに、
亡くなってしまうケースも有りますよね?
それと同じです。
ドクターも、医学も「完璧」ではないのと同じように、眼も同じです。
わたしも魔法使いではありませんので、
そのような積み重ねをリセットして、完治させることはまず不可能です。

後遺症として残りやすい人は、こういうメガネを使っている人!

  1. 遠視の未矯正
    老眼世代に入るまでに処置しないと、高確率で、調節機能に「後遺症」が残る。
    遠視が強い方の眼が弱視になり、視力が出ない。
  2. 乱視の未矯正
    「視機能」に深刻な「後遺症」が残る。
    両眼が上手く使えなくなる。眼で物が上手く追えない。
    そのため、遠近両用が使えないなどの「後遺症」が残る。
  3. 低矯正
    眼が退化して、視力が上がらず、弱視になってしまう。
    両眼が上手く使えなくなる。眼で物が上手く追えない。
    遠近両用が使えないなどの「後遺症」が残る。

わたしが今まで担当した事例だと、上記3つが後遺症が残りやすかったケースです。
「遠視の未矯正」は、高確率で後遺症が残ります。
そのため、問診で遠視を疑われる、年齢が40代以降の場合は、
何らかの後遺症が残るもの、とわたしは判断しております。

もちろんその他のケースでも「見える」ようになっても「追従」が上手く出来ないので、
運転をしていて、早い物の動きに目がついていけないので、
ものすごく身体が疲れやすかったり、

分かりやすいところだと、遠近両用が使えない眼になってしまったり。
最悪「弱視」になって、もう視力が出ない眼になっていたり。
定期検診で通って頂いても、このような「後遺症」が残った場合の完治は不可能です。
ここからは、個人的な「わたしの気持ち」になりますが…。
やはりこういう後遺症が残って、生活に支障を来すようになってしまった場合。
それを説明しないといけないのは、辛いです。
本音は、お店にいらして下さった方全員を、
きちんと完治させて送り出したいと思っているからです。
でも、それが出来ない。
(ああ、あと10年早かったら…)
こういう風にいつも思って、複雑な気持ちになります。
きっと、まともな病院のドクターも、こういう気持ちになるんだろうな…。

過去は変えられないけれど、未来は変えられる。

合わないメガネを掛け続けることで、こんな風に後遺症が残って、
生活にも支障が出るなんて思ってなかった。
だって、誰も教えてくれなかったし。悔しい。
もっと早くここに来ればよかった。

わたしが定期検診として通って頂いたお客さまから掛けられる言葉が、
大体上の言葉です。そうですよね。悔しいですよね。
わたしも死ぬほど悔しいです。
7割状態を良くすることは出来ても、
後遺症まではどうしようも出来ません。
過去を変えることは出来ないので、それはもう、どうしようも出来ません。
でも未来は変えられますよ!
悪徳なメガネ店で、また騙されたり、ごまかされて、嫌な想いや、
取り返しのつかないことになってほしくないので、

  1. 正しい眼の知識
  2. 正しいメガネの使い方

この2つをきっちりご説明して、二度と嫌な思いをしないように、
アフターフォローをさせて頂いております。
後遺症が残ってしまった場合でも、
それ以降を「身体に合ったメガネ」を使ってあげることで、
それ以上視機能が破壊的なダメージを負うことはありません。
むしろ、すごく見え方も良くなって、身体も楽になった、と喜ぶ方がほとんど。
気が付いた時が、人生のターニングポイント。
病気と同じで、取り返しがつかないことになる前に、
今一度、自分の身体を労わってあげて、そして眼のことをきちんと考えてくださると嬉しいです。
身体に合ったメガネは、病気の治療をきちんとしてあげることと同じです。
見え方に違和感を覚えたら、早期に信頼のおけるメガネ店さんに行きましょう。

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