【事例紹介】弱めのメガネを掛け続けることで、視力が出なくなる&強度近視のメガネ選び。

【事例紹介】弱めのメガネを掛け続けることで、視力が出なくなる&強度近視のメガネ選び。

こんにちは、人にやさしく、メガネにもやさしい、福井県福井市のメガネ店、SAKAIです。
本日ご紹介させて頂く事例は、
弱めのメガネを掛け続けてしまった結果、視力が出づらくなってしまった
という事例のお客さまです。
かなりこういうケース、当店でも多いので、お客さまにご協力いただき、
事例としてご紹介させて頂くことになりました。
皆さんも「弱めのメガネは身体に良い」と言われたこと、あるのではないでしょうか?
それはケースバイケースで、両眼視機能まで考慮してメガネを作らないと、
視機能に深刻なダメージが出てしまい、視力も上がらなくなってしまいますから、要注意です。
さて、お客さまの退化してしまった視力は、復活するのでしょうか👀?

現場にも足を運ぶ技術職。パソコンも多めの視環境(40代・男性)
坂井さん、こんにちは!初めまして!
以前坂井さんが出演されたラジオ>>を聴いて、
(福井にもこんなメガネの専門店があるんだー!)と思い、来店しました。
今のメガネは、20年以上同じ度数を使い続けています。
車用のメガネもあって、それは1~2年程前に、JINSで、
近視の度数だけ1つあげて作りました。
眼精疲労もあります。本日は、どうぞ宜しくお願いします<(_ _)>

えー!ラジオ聴いてご来店下さって嬉しい!
実はラジオがきっかけでご来店下さったお客様、
何人かいらっしゃったんです(^^)
問診票を拝見させて頂くと、結構、お悩みが深刻なので、
今回、しっかりと眼の状態を見させて頂きます。
こちらこそ宜しくお願いします<(_ _)>

レンズが薄く仕上がるように、メガネ選びをさせて頂きました!

フレーム:999.9 S-645T 47□20
レンズ:HOYA 極 遠近両用

今回ご来店頂いたTさまですが、かなりの強度近視で、-8.00ぐらいの強度数です。
レンズが分厚くならないように、玉型のサイズを考慮して、メガネ選びをさせて頂きました。
レンズは、ストレスがない見え方のレンズを、とのことで、
単焦点のように広い視界が特徴で、当店でも人気のレンズ、
HOYAの極でおすすめをさせていただきました。

横から見た時に、レンズが目立たないように一工夫。

完全な鏡面仕上げにしてしまうと、反射が目に入ってしまうこともあり、
こちらのモデルは半磨きでお仕上げをさせて頂きました。
(※半磨きが選べない場合もございます。)
お写真の画像が、-8.25の度数ですが、厚みがかなり目立たない…👀
限界はありますが、強度数でメガネレンズの厚みが目立つ…
とお悩みの方は、メガネ選びを少し工夫するだけで、このように、
厚みが目立たなくメガネを製作することが出来ます。

それでは眼の状態を分析していきます。

使用眼鏡

R)S-5.00 C-1.50 AX180°×0.3
L)S-6.25 C-1.50 AX178°×0.3

眼位:(遠方・近方)右:外斜位 左:正位
NPC:6cm以内
追従:NO(全体的にとにかく眼が動かない)

まず、視力からしても、完全にアウトです。
両眼になったときも0.3しか見えていませんし、
両眼で、きちんと物を追えるか?の追従の検査も、とにかく眼が動かない…
問題ありありどころから、夜になると、体感として、0.1ぐらいの視力になるので、
これで夜に運転して、今まで無事にいられたことが、もはや奇跡です。

測定度数(1回目のメガネ合わせ)

R)S-6.25 C-1.50 AX170°ADD+1.00 0.25△BU ×0.8
L)S-8.00 C-1.75 AX180°ADD+1.00 0.25△BD ×1.2

眼位:(遠方・近方)右:左上斜位 左:正位
NPC:6cm以内
追従:YES(右眼のサークルに改善は見られないが、それ以外は改善)

改善が必要なポイント!
右眼で6段階の近視の未矯正、10度の軸ズレ、
左眼で7段階の近視の未矯正、1段階の乱視の未矯正、
第二のお年頃「老眼」、

左上斜位という、ピント合わせに大きなダメージを与える視線のズレが見つかりました。

また、右眼のサークル以外では、苦手だった追従も、上手く行くようになりました。
ただし、長年弱めのメガネを掛け続けてしまった影響から、
視力は0.8から上がっていきません。

うーん…ものすごいメガネをお使いだったんですね…。
まず事故を起こしていないことが奇跡ですし、
これだけ見えていなかったら、
まず集中力がもう続かなかったんじゃないかな、と思いますよ…。
視力も上がらなくなっちゃってる。
全体的に検査への反応も鈍いので、今回のメガネをしっかり常用出来れば、
良い意味で度数が変化してきますから、数か月後に再度メガネ合わせを行います。
忘れずにご来店下さいね!

測定度数(2回目のメガネ合わせ)

R)S-6.25 C-1.50 AX175°ADD+1.50 0.5△BU ×1.0
L)S-8.25 C-1.75 AX165°ADD+1.50 0.5△BD ×1.2

ここが変化したポイント!
・視力が出なかった右眼で、0.8→1.0まで視力がアップ!
・老眼の度数が2段階変化し、近くを頑張っても見なくても良くなりました。
・利目の左眼で、乱視の軸が15度変化しました。
・調節に負担を掛ける「左上斜位」の視線のズレを補うレンズをもう1つ、増やすことができ、
より調節に負担のかからないメガネにすることが出来ました。

これからに期待!
大分良くなってきたんですが、特に右眼で、じーっと見ていないと遠方にピントが合わない、
近く→遠く、遠く→近くに、スムーズにピント合わせを行うことが上手く行きません。
調節系にまでダメージが到ってしまうと、数カ月やそこらで視機能は回復しません。
イメージとして、一度クーデターにあった国が、
新しい指導者に変わっても、しばらくは混沌の時代が続くみたいな感じです。
急に、豊臣秀吉から徳川家康に政権が変わっても、
反乱分子はいるし、新しい政権にも慣れないし、しばらくは大変なままですよね?
それと同じで、新しいメガネの見え方にゆっくりと慣れていくことで、
時間をかけて視機能も整っていきますから、

ゆっくりと時間を掛けながら、今後の回復を目指していきます。

視神経さえ生きていれば、また、見えるようになる!

視機能が整っていくまでには、あと少し!というところですが、
視力は基準値まで上がりましたよ!Tさん、良かったですね✨やった!

えー!ほんとですか!わっ、ほんとだ!
0.8しか見えてなかったのに、1.0まで視力がアップしてる!
見えなくなっていても、こうして視力が戻ってくることもあるんですね!
新しいメガネの見え方に慣れるのは、少し時間がかかりそうですが、
気長に付き合っていきますね!
坂井さん、このたびはお世話になり、本当にありがとうございました!

視神経が死んでしまっていたりすることで、視力が上がらない場合もありますが、
見えない世界が当たり前になってしまうと、
脳が「見ない」という判断をしてしまうんですよね。
それが「見なさい」という指令を脳に出すことで、
また見える世界が戻ってくるケースも往々にしております。

こちらこそこの度は、ラジオを聴いてご来店頂いて本当にありがとうございました!
あれからメガネは快適にお使い頂けておりますでしょうか?
またメガネの掛け具合で気になるところがありましたら、
お気軽にご来店頂けたら嬉しいです。
今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます<(_ _)>